オーバーホールとは・・?
皆様はオーバーホールという言葉をご存じでしょうか?
ミシンは、長年の使用で性能が低下したり、部品が破損することもあります。
そんな故障を未然に防ぐために行う作業がオーバーホールになります。
1. オーバーホールとは・・?
オーバーホールとは、ミシン内部の各機構がスムーズ動く状態を保つためのメンテナンスであり、故障やトラブルを未然に防ぐために必要な作業となります。
車の場合、定期的に車検にて点検・整備を行いますが、ミシンには車検のような制度がありません。
そのため「異音がする」「動きが重い」「縫い目が飛ぶ」「パワーが出ない」...
などの症状がでているにも関わらず、そのまま使い続けてしまうと致命的な故障を招き、修理代+部品交換代などで大きな出費になることがあります。

焼き付きや半固着症状が起こってしまう前に、
頻繁にご使用する方は3~5年位に1度はオーバーホールをすることをおすすめします。

特に機構部の油切れ、酸化グリス、ほこり汚れはパーツの摩耗を早める原因になり、内部への糸絡みはモーターや各駆動系の寿命を大幅に短くする恐れがあります。
ミシン油は3年程度で酸化することも考えられ、外装部に付着するとプラスチック部の劣化を早め、悪臭が出ることもあります。
私たち専門店では、1級縫製機械整備士【国家資格】の監修にて点検、整備、掃除を行います。
2. 修理とオーバーホールの違い
修理の場合...
不具合内容を元に悪い箇所を確認し回復のための部品交換、調整、軽掃除、注油を行い、試縫いテストで問題なく縫えると判断後お客様へ返却します。
オーバーホールの場合...
一般的な修理とは異なり時間や手間がかかる作業になります。
外装部の劣化が激しい場合には一部外さないこともありますが、分解ができる範囲で外装を全て外し、表/裏側など全て洗浄します。
内部の各機構のクリーニングでは、酸化油/グリス除去、注油、グリスアップ、各部点検/調整などを行い、現状のコンデションが保てるよう総クリーニング、総点検を実施します。
オーバーホールはミシンの性能を最大限に引き出し、長寿命化を図る目的の総クリーニング、総点検です。




~ ミシンの危険信号や該当例 ~
・ほぼ最高速度で使用している
・ハードレザー、帆布をメインで多く縫っている
・最高速縫いではないが休憩(モーターのクールダウン)していない
・釜からカチカチ音が出ている
・右側面のベルトカバーの熱抜け穴に黒い煤が付いている
・焦げ臭い匂いがする
・回転速度にムラがある
・何か異音がする
など用途やミシンのコンデションから判断してください。
2025 07 28 | この記事へのリンク
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